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【読書感想文】「こころ」夏目漱石を40歳過ぎてから初めて読む

‘Kokoro’ by Soseki 我が家の息子たち、二人とも高校時代に必須課題だった、夏目漱石のこころ。私が高校生の時も教科書で出てるから、これはもう日本の高校生は全員、知っている名作中の名作。のはず。`Kokoro’ is well known as a story high school student have to report in Japan. My sons had, and I did as well. But I have never read it until I was in 40’s.

夏目漱石https://ja.wikipedia.org/wiki/夏目漱石

が、

私が読んだのは40才過ぎてから。

現役高校生時代には読んでない。国語の教科書に出ている。読書感想文も強制だったかもしれない。

同じく息子の課題で読んだ、芥川龍之介の鼻はこちら↓https://alajaponais.com/%e3%80%8c%e9%bc%bb%e3%80%8d%e8%8a%a5%e5%b7%9d%e9%be%8d%e4%b9%8b%e4%bb%8b%e3%81%ae%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%84%9f%e6%83%b3%e6%96%87-nose-by-akutagawa

テスト範囲にもなってただろうと思う。でも読んでない。

読まなくても問題なかった。

あらすじは知っている。読むためのポイント、みたいなのも、ここがテストで出る、みたいなのもあった気がする。良い点を目指したわけではないし、赤点回避ぐらいで過ぎ去った、と思う。My son asked me about it, then I tried to read it.

そんな高校生たちの必須課題を、今さら必須でも何でもない主婦になってから読んだのは、子供に聞かれたから。

コレどんな話?

詰まった。知らん、読んでないし。知らないことはグーグルに聞く。マンガ版があることもわかる。なんだかんだ調べていくうちに、気がついたら読み終えていた。初めて読んだ。読んだら他人に言いたくなった。

主人公は東大生。たまたま外国人と海で話している先生になんとなく興味を持ち、先輩であることもあり、家に遊びに行ったり奥さんともども可愛がってもらう。ただ、先生は何やら影がある。若い学生の主人公には到底推察出来ないし、奥さまにも秘密にしている何かがあるようだ。 I is a university student. He just happened to see Sensei. I respect him and want to learn from him. But it seems he has a secret. Even his wife doubt it.

そんな中、父親の危篤で田舎に帰る。帰ったところに先生から手紙が届く。手紙というほど軽いものではない、ずっしり分厚い塊が届く。冒頭、遺書であることがわかる。One day I have to go back home because his father is dying. Then he received the letter from Sensei. It looks like a farewell note.

何かあると思っていた、何かあると思っていた。今日明日にでも死ぬかもしれない父親に心の中で詫びながら先生のもとに走る。物語はそこで終わるから、その後、先生と会えたのか、先生はどうなったのか、読者は想像するのみになる。I feel sorry for his father is going to die, but decided to go back to see Sensei. The story is ended there. We don’t know what happened after that.

Sensei regret so much.He betrayed his friend, K to get the girlfriend. At first time Sensei worried about lonely K, and suggest that he come to his flat to stay together. He wanted to help K and Sensei asked his land lady and her daughter, Shizu to talk him often. But Sensei gradually started to feel jealous.先生はずっと後悔をしていた。若い頃に犯した罪の意識に苛まされていた。それは友人Kの自殺が自分のせいであるという確信からきていた。学生時代、先生は下宿先をさがしている孤独な男、Kに、自分の下宿先に一緒にどうか、と誘い、同じ屋根の下に居候することになる。それから先の自分の感情の変化など予測はしていなかった。偏屈なKを救ってやりたい親切心から自分で蒔いた種。自分とK、そして大家の女主人とその若い娘。自分にだけ向けられていた視線がKに注がれることに次第に嫉妬に近い気持ちが芽生えていく。そんなある日、お嬢さんに惚れてしまった、とKから告白される先生。One day, K tells Sensei he loves Shizu.

お前が先に言うなーー!Not you!

Sensei started to realize Shizu is a special girl for Sensei, because of K. Sensei feel jealous seeing K and Shizu talking. But K told Sensei his love. No! I love her first. She is kind to you because I ask her to treat you kind. 自分の中に芽生え始めたお嬢さんに対する恋心。確信するかしないかのうちに、友人Kの方から告白される。俺の方が先にお嬢さんに惚れているんだ、というべきだったのか。いや、お前がやって来て、お前とお嬢さんが親しくなるのを見て、俺は自分がお嬢さんに惚れている、ということを知ったんだ。偏屈だったお前が心配で、下宿先を頼んでやった、お前に意識して話しかけてやってくれ、と俺がお嬢さん達に頼んでやったんだ。今さら出て行ってくれ、とは言えない。あいつのためにしてやったことは何だったんだ。いや、俺はあいつをいつのまにか下に見ていたのか。不器用なあいつを俺が助けてやった、という成り上がった気持ちがあったのか。K is a good man, Sensei want to help him, but Shizu is mine.

でもお嬢さんは渡せない。

K has a pure mind. He tried to go his way. He cannot decide it. He feels guilty while he is fall in love. K asked Sensei how he should do. Sensei gave K the phrase that K used to say.純なKは、そんな俺の気持ちを知りはしない。禁欲を貫いてきた宗教家だ、気持ちが揺れている。そうだ、諦めさせよう、お前には道を極めるという志があるじゃないか。

“You are silly with no ambition.”「精神的に向上心のない者は馬鹿だ」

Poor K. How he damaged. Then Sensei asked the landlady to marry Shizu.これはKのセリフで、そっくりそのまま彼に返してやった。そしてKに先を越されないよう、大家さんに、お嬢さんを僕にください、と言おう。よし、これで俺の勝ちだ。ただ、Kはこのことを聞いて、どんなに驚くだろう。軽蔑するだろうな。ただ、K must despise me after knowing their marriage. But I didn’t expect he gets suicide.

失策った、自殺するとは思わなかった。

失策った(しまった)!…Kからお嬢さんへの気持ちを打ち明けられた時に、一回。そして、自殺してしまった時に二回。

動揺しつつも気になったのは、Kの遺書。すぐさま開いて、自分への恨みつらみがないこと、お嬢さんへの思いが書いていないことに、安堵する。これで世間体は保たれた。First, Sensei checked his note, then relieved that there is nothing about his love.

なんて汚い男なんだ、俺は。Kが死んだのは自分のせいだ。Me? Despicable.

自分の両親の財産を奪った親戚たち。普通の人たちが金を目の前に悪人になるさま。人間を軽蔑してきた自分が最も軽蔑する人間になってしまった。I thought my relatives stole my parents money are horrible. But now, I am the same.

妻となったお嬢さんは何も知らない。死ぬ前に一人でいいから人を信頼して死にたい。その一人に君がなってくれるなら、全て打ち明けよう。乃木大将が死ぬ機会を待っていたように、過去の懺悔を君に明かす。この手紙を読む頃には自分は死んでいるから、君の胸のうちにとどめてくれ。Shizu doesn’t know it. Before I die, I want somebody to tell the truth. I have been waiting the chance like an army general, Nogi who get suicide as emperor Meiji died. Keep it secret, please.

恋は罪悪ですよ。よござんすか。そうして神聖なものですよ。Love is sin, you know, and sacred.

タイトルが英訳でも、ハート、とかソウル、でなくKOKOROである。The title is KOKORO, not heart or soul.

Kも先生も靜も、そして僕も、誰も彼もが幸せにはならなかった。もしもこれが実話で、もしも自分がこの中の登場人物の一人なら、と考えた。もしも自分が先生なら、もしも静なら、もしも親戚の一人なら、、、、彼等を取り巻く誰か一人が違う行動を取っていたら、こんな哀しい結末にはならなかっただろうに。どの人も悪くはなかったように思う。大金を前に人が変わったと描写された先生の親戚も、お嬢さんを自分のものだけにしたい、とKを裏切った先生も、信念と恋心で揺れて自殺を選んだKも、少し引いて見たら違う選択、違う視野が広がったのではないか。Nobody is happy. If I were Sensei, if I were I or Shizu or K or somebody else in this story, ,, I imagined. How can I do? Nobody is not to blame.

漱石の言いたかったことはここだろうか。人間のこころの奥底に住む闇。誰もが持ってるんですよ。良いと信じていることが誰かにとっては闇を引き出す結果になってるんですよ。考えないといけない。知らないといけない。人情の機微を推し量らないといけない。We have something dark in our mind KOKORO. Everybody has. We don’t like to hurt anybody else, not in anyway. Why don’t we have another way? There must be another point of view. We have to think, we have to imagine even if you go the right way. There may be somebody feels sad. When you say any word, when you do any action, pay attention the influence of other people. Is this what Soseki want to tell us?

高校生にはまだ難しい Too young to understand.

ただ若いうちに読んでおくといつか気付く日がくる。結論、読むべし。One day, you will find. You’d better read it.

追伸、マンガもわるくなかったよ。PS, You can read it by comic, not too bad.

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